探偵社の業界というのは、一般人にとっては謎につつまれている。
フィリップ・マーロウとか松田優作演じる工藤俊作のようなイメージしかない。
しかし、現実の探偵社はもっと地味なもので、仕事は7割が浮気調査、2割が人探し、残りがその他もろもろらしい。
開業に免許がいるのかと思ってたら、公安委員会への届出だけでいいらしい。
届出数は5000社以上もあるそうだ。
しかし、その半分以上が自前のオフィスもないペーパーカンパニーや兼業者だそうで、残りもほとんどは個人事業ということだ。
法人で大きいところというと、原一探偵事務所など、数えるほどしかないらしい。
犯罪事件に関与して、警察ができない解決をするなどという案件は例外中の例外、ごくごく稀なことだそうだ。
探偵に憧れる人も多いようだが、実際の仕事はとても地味なものだろう。
うだるような夏や凍える冬に何時間も浮気現場を張り込んで、一瞬のチャンスを逃さずに写真撮影する。
なかなか体力も集中力も必要な仕事なのだろうと思う。
ちなみに尾行は単独ではなく、チームで行い、その連携の滑らかさがとても重要らしい。
私はこれまで探偵社に仕事を依頼したことはない。
調べられたことはもしかしたらあるのかもしれないが、自分ではわからない。
残りの人生で探偵社や興信所というものと関わることがあるかどうかわからないが、もしあればこの程度の業界知識でも多少の役には立つだろう。
少なくとも悪徳探偵に引っかかりにくくはなるはずだ。